「長期の保証がついています」という言葉の裏に
きららホーム代表の井上隆元です。
最近増えている相談は、
「ハウスメーカーから、ベランダ防水のやり替え見積りが来たけど、
金額が350万円だったので、びっくりした。
そんなにかかるんですか?」
外壁塗装などで私たちがメーカーさんの家にお邪魔した時、
そこの防水工事代を聞いてびっくりすることがありますが、
この方も同じ思いなんでしょう。
ベランダの防水は家の寿命に直結するため、
慎重で確実な工事が求められます。
そして、家の構造に詳しくないといけません。
ハウスメーカーの家の構造は、
たとえお施主さんでも開示してくれないそうです。
事実上、建てたメーカーでしか工事ができないようになっているのです。
他の会社が工事することが出来ないので、
お施主さんは、そのメーカーの出してきた見積りの通りに
メンテナンス工事をする他ないのです。
どれほど高い金額であっても・・・
それに対して、一般的な木造住宅であれば、
地域の住宅会社のほとんどが採用しています。
工法が開示されているため、たとえその会社がなくなったとしても、
一定の技術を持っている会社であればどこでも、
メンテナンスが可能です。
こうしたことは住宅会社を選ぶ際には、
どこも教えてくれないようです。
「当社には長期の保証があります」というトークの裏には、
(高い) お金をしっかり出してくれるなら、
という条件があるということを
知っていてくださいね。
その上でメーカーさん独自の工法・仕様を選ぶのであれば、
後から揉めなくても済むようになります。
ちなみに、よく言われる10年保証というのは、
国から定められている住宅瑕疵保険の範囲であることが多いようです。
瑕疵保険の対象となるものは、
①地震に対するもの(構造上主要な部材)
②雨水侵入にたいするもの(屋根、外壁)
となっていて、
どの住宅会社も住宅保険保険への加入が義務付けられています。
たとえ住宅会社がなくなっても、
お施主さんは国が指定した保険法人から、
瑕疵への保険金を受け取ることができる仕組みです。
それを超える場合は、瑕疵保証の延長を申し込むか、
住宅会社が独自に定める有償メンテナンス工事を行えば、
10年を超える長期の保証がなされるという流れになっています。
「長期の保証がついています」という言葉の裏に