住宅の強い基礎をつくる秘訣 地中梁 岐阜県瑞穂市
きららホーム代表の井上隆元です。
「当社はベタ基礎だから強いんです」というトークがよく使われます。
逆T字型の布基礎よりも鉄筋とコンクリートの量が多いのだから丈夫だ、という考え方です。
きららホームでも住宅の基礎はベタ基礎を標準にしています。
(ちなみに13mmの鉄筋を15cmごとに張り巡らしています)
でも、本当にベタ基礎にしているから強いんでしょうか?
基礎工事の前には、その土地の強度を測る地盤調査が行われ、
結果に基づいて地盤改良なり、基礎の設計が行われます。
専門的な話しになりますが、
逆T字型の布基礎の場合は30kN(キロニュートン)以上、
ベタ基礎の場合は20kN以上の地盤の強さが必要と決まっています。
実は基礎って本来
地盤と基礎の両方で強さを判断するものなんです。
地盤の強さは地盤調査によって計測され、
そこに見合う基礎が設計・作られます。
この時あなたが、
「もっと丈夫な基礎にして安心を得たい」と考えるなら、
より強くする方法があります。
基礎の強度っていうのは、横の広さももちろん大事ですが、
それ以上に 縦に長い方が強くなります。
紙を折り曲げて立ててみると分かりやすいと思います。
いくらベタ基礎でも、縦方向に短ければ強いとは言い切れません。
そこで、縦に長くするために基礎の一部を掘り下げて作ることがあります。
これを「地中梁(ちちゅうばり) 」と言います。
ちなみにこの現場では、基礎が完成すれば捨てコン表面からてっぺんまで、高さが68cmになります。
下からのぞくとこんな感じで、左は基礎の形を形成しるための型枠ですね。
このように、鉄筋は全てコンクリートで覆いつくされます。
そしてさらに基礎の強度を上げるために、中央2ヶ所にも地中梁を作ってあります。
その断面です。鉄筋も基礎が深くなった分、
増えている(たくさん入れてある)でしょ?
鉄筋コンクリートの構造物を地面の中に造った上に
平らなベタ基礎を載せている感じ、と言えば分かりやすいでしょうか。
これは新しい技術でも何でもなく、
ずっと重量があるビルや重量鉄骨建築の地中梁基礎を
住宅に応用したものです。
地盤の強さから言えば過剰な強度の基礎と判断されるかもしれませんが、
より安心して住めるようになると思えばどうでしょう?
これは大手住宅メーカーではやらない方法です。
やってくれたとしても規格外なので、大幅な金額アップになるでしょうが、
工務店なら何の問題もなく、
それほど金額が上がることもなくやってくれます。
そしてこちらは人通口、つまり床下点検などで
人が通るために立ち上がり基礎が切る部分を補強する
ミニチュア版の地中梁です。
ベースの下を掘り下げて鉄筋を並べ、コンクリートを厚く打つようにしておいて
人通口で立ち上がり基礎がないのを強度面でカバーします。
基礎はと~っも大切でやり直しの効かない部分なので
しっかりと金額をかけるべき工事。
その基礎工事金額に、さらに3~4%を追加してベタ基礎の下に地中梁を巡らせれば、
より強い基礎にすることができるということを
覚えておいても損はないですよ。
第3者機関による基礎の配筋検査(鉄筋が基準通りに施工されているかの検査)では、
いつも検査員の人に褒められます。
そしてこの後は、打ち込む生コンクリート自体の強度が大事になりますが、
その話はまた別の回で。
見えないところほど大切にすべきものがある、
私たちはそう信じて、日々邁進中です。
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