夜中に何回もトイレへ行きたくない! 住まいができること
きららホームの井上隆元です。
私たちは、新築・リフォームを含めて
住まいに関する相談を数多く承っています。
そういう仕事柄、家の中での普段の様子を伺う機会があります。
その時、何気なく
「夜中、トイレに行くのが面倒なんだよね」
「トイレに起きたら、朝になるまで眠れなくなる」
「あんた(夫か妻)がトイレに行く度に、起こされるんやで」
と言われる方がいらっしゃるんですね。
もちろん、キッチンが古くなった、お風呂が寒い、
玄関の開け閉めが心配、壁が変色してきて・・・
そういう相談が多いのですが、
よ~く、よ~~くお話しを聞いていますと、
夜中のトイレに悩みをお持ちの方も、結構な割合でおられるのです。
I どれくらいの割合の人が夜のトイレで起きている?
日本泌尿器科学会が発表している数値を挙げてみましょう。
夜中に排尿のために、一回でも目を覚ましてトイレに行くことを『夜間頻尿』と言い、
日本中の40歳以上の内、
実に4500万人以上が夜中に起き出してトイレに行っているとのこと。
夜間頻尿は、年齢が上がるごとにその回数が増えていき、
慢性的な睡眠不足でついには日常生活に支障が現れるという、
困った症状を指します。
夜、寝室から暗い廊下を通ってトイレに着いて
電気をつけた時の眩しさ。
それが寒い冬なら、暖かい布団を何度も抜け出すのは大変です。
まして、寝つきが良くない人や眠りが浅い方にとって
「朝まで寝られへん」ようになる夜中の尿意は、軽く見ることができません。
ところであなたは、寒い部屋で寝ると
夜中のトイレの回数が増えるのを知っていますか?
l 夜中のトイレを減らすための、家に対する知識
『夜間頻尿』の原因には
①寝る前の飲酒、水分摂取量の多さ
②疾患(糖尿病、脳血管障害など)
③加齢
があり、医療的な治療の対象となるのは
夜中に2回以上トイレに行くケースになります。
l 住まいの断熱化がもたらす健康へ恩恵
国交省が健康的に暮らせる居住環境を推進するために実施する
スマートウェルネス住宅等推進事業調査があります。
それによると、断熱リフォームした住宅に居住する人に、
・起床時の血圧が低下
・夜間頻尿の回数が低下
したとの変化が見られて、
住宅の断熱化の効果の可能性が高いとの結果が発表されています。
さらに、寝ている時の室温で比較したデータによると
室温18℃以上の場合の夜間頻尿の割合を1とすると、
12~18℃では 3倍!
にも跳ね上がります。
そして、寝室の温度をリフォーム前より5.3℃以上高くできた場合、
夜間頻尿の回数は、平均で1.26回から0.96回に
つまり1/4減少していました。
しっかり断熱化された住宅に住むと、
これほど違うのです。
あなたの家族に夜間頻尿にお悩みの方がいるなら、
新居なら高断熱にするのはもちろんのこと、
今の家でも就寝時の室温管理には
十分な配慮をしたいものですね。
l 寝ている時は・・・
就寝中に出る汗の量は、寒い冬でも200CCほど、
夏は多い人だと1000CC(1リットル)にもなるそうです。
汗は体温調節のために必要な機能なので、
「夜中にトイレに行きたくないから」と水分を少なくし過ぎると、
寝ている間に脱水症状となり、
夜間熱中症のリスクが高くなってしまいます。
特に梅雨や夏の暑さで寝苦しい時には注意が必要です。
l どれくらいの室温ならいいの?
最近『睡眠負債』という言葉が出てくるくらい、
睡眠についての関心が高まりつつあります。
睡眠は時間よりも質の方が大切で、
質の良い睡眠をとるための室温の目安は
夏は26℃、冬が18℃とされています。
湿度に関しては1年の間じゅう、50~60%が目安となります。
もちろん個人の体質や寝室のつくりで差がありますので、
そうしたことも踏まえて、
寝る前の水分補給を適度に行いましょう。
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