昭和初期(築81年)の古民家調査 岐阜
きららホーム代表の井上隆元です。
岐阜県瑞穂市にある、昭和初期(築81年になる)の古民家に現地調査に行ってきました。
古民家といっても、今も大切にしながら暮らしておられるお宅で、
立派な木材と、まるで競うかのように技術を尽くしたあとが伺える、
素晴しい職人の仕事を拝見することができました。
和室にある節のない地松の大鴨居。
2本の柱だけで立っている神社の 鳥居と同じ原理で、地震に対する抗靱性が高い作り方です。
最近、ある大手ハウスメーカーが似たようなものを売り出していますね。
こちらは大黒柱を貫く大鴨居のほぞ。
長ほぞ差しと言いまして、柱が太くないと(8寸、24cm)できない工法です。
貫いたほぞ差しを、鼻栓という堅木を打ち込んで留めます。
(ちなみに柱の中に堅木を打って留めるのは、コミ栓と言います。)
揺れながらも元に戻ろうとする力が強く働くことで、
地震で揺れを抑える性質があり、いわば昔ながらの制震構造とも言えます。
黒くなっているのは、かつてあった家の中の釜戸のススによるもの。
ススのお蔭でシロアリが付くこともなく、81年もの間、
大きなリフォームをすることなしに、現在まで至っているそうです。
千本格子の建具です。
とても細い木が使ってあり、正真正銘の「千本」格子です。
大お婆さまから、
お嫁に来られた頃(この家の新築時?)は、周りは茅葺の家ばかりだったとのこと。
それも1軒また1軒と建て替えられてしまってなあ、と昔話を聞かせていただきました。
このお家への愛着が伝わってきて、
だからこそ長く住めるんだということに気付かせていただきました。
感謝の1日です!
株式会社きららホーム
岐阜県瑞穂市十七条737-1
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昭和初期(築81年)の古民家調査 岐阜